日本の気候は、基本的に高温多湿なので夏は蒸し暑いです。北の方は違うかもですが、本州、四国、九州の盆地などは特にそう。
梅雨時から夏にかけてハンモックを使ったアウトドアを楽しみますが、日中の蒸し暑い日などは、短パンに素足なわけですが、ハンモックの生地に触れるとジットリとシットリと、生地の目の荒い安物ハンモックでも風がないと不快だったりします。日中だけではなく熱帯夜とかも。
防水加工された生地だと特に顕著で、夏場のハンモックは最高とか言いますが、
そうでもない(笑)
風があると全然違うのですが、だいたいそういう時には風がないわけで。
そんな湿気を軽減するには、ハンモックに入れるマット、スリーピングマットでいいと思うのですが、それで対処します。
日本の気候に特化した昔からあるマット。
ゴザです。
ぶっちゃけ、ゴザじゃなくて畳が一番いいんですよ。
弾力性があり、保温効果があり、調湿作用や空気洗浄作用がありますから。
いかんせん、
重い、デカい、コンパクトにならない(笑)
なので、ゴザ。
昔はグランドシートいえばゴザでした
ピクニックやハイキング時には地面に、キャンプ時にはテントの下に、敷くシートのことをグランドシート(グラウンドシート)と言いますが、日本の伝統的なグランドシートといえば「ござ」でした。
ゴザは「い草」から出来ており、藁(わら)で出来ているのは「筵(むしろ)」といいますが、その筵もグランドシートとして使われていたので、この2つが日本の伝統的なグランドシートの双璧です。
昔は、小学校の運動会の朝、小脇にゴザを抱えたおばあちゃんが孫の勇姿を見るために場所取りに出かけているのをよく見かけました。
運動場の隅にゴザを敷いて座って見るために。
これぞグランドシートとしての使い方です。
畳表のゴザ
デ、
ゴザの方が通気性というか湿気に対し快適です。い草で作られているから。
畳張りの日本家屋だと、畳は数年で痛むので「畳替え」と言って畳を交換します。畳自体を交換したり、畳を覆っている表面だけを交換したりしますが、畳自体を交換するとコストがかかるので普通は表面だけを交換します。
この畳の表面を覆っているやつを「畳表」と呼び、これはゴザと同じものなので、普通わざわざゴザを単品で買うことはなく、畳替えの際に出た畳表をゴザとして使用したりします。
6畳間だと畳が6枚あるので、畳表は6枚出てきます。
なので、通常、畳替えした際には多量に畳表が出るので、それをゴザとして使うわけです。ゴザの使い方からしてバリバリの新品である必要性はないですから。
ちなみに、
畳の上にゴザを敷いたりもします。そうすることによって、畳の劣化を減少させ畳表の回数をへらすため。このゴザは上敷といいます。
畳表のゴザは1畳分の大きさがある
1畳というと、本間や京間と言って畳のサイズが若干は違ったりするのですが、だいたい、190☓90と思えばいいです。
日本人ひとりが寝れる十分な大きさです。190cm以上だと厳しいですが、日本人でその身長の方はわずかなのでここでは無視します。本間も京間も実際は190cm以上あるので2メートル超えの方が正確には無理かと。
畳表はこのサイズなので、一人用のソロ用のグランドシートやスリーピングマットに丁度いいサイズなのです。
ござマットの作り方
そんなこんなで、
ここからハンモック用のゴザマットの作り方になります。
作り方つっても、ハンモックの形にフィットするように整形するだけです。
切るだけ(笑)
切った縁の保護と強化のためにダクトテープを貼るので、切って貼るだけです。
使うのは畳表のゴザ
震災のあとに大量にゴザを捨てたのでストックがありませんでした。
なので、昨年だったかな?近所のおばちゃんに頂きました。
「ゴザ余ってないっすか?」って(笑)
超大量にあったらしいですが、やはり震災後に捨てたらしく、
「こんだけしかないけど」
と3枚ほど頂きました。
その畳表を使っています。
無加工でもハンモックで使えます
畳表のゴザは、無加工でもサイズ的にハンモックでマットとして使用できます。
最初入れてみて、
これでもいいかな?
と思ったというのは内緒。
ハンモックにフィットさせるため四隅をカットする
無加工だと長方形なので四隅が邪魔になります。
強引に押し込むことによって使用できますが、寝ているとビロンとハンモックから出ます。
なので、
畳表のゴザの四隅を切ります。カットします。
そのためにカットする部分を測ってマーキングします。
マーキングするサイズ
適当なんですが、横の短辺は端から30cm、縦の長編は端から80cmの箇所をマーキングし、その2点を直線で結びます。
直線の外側がカットする部分になります。
マジックで直線(ライン)を描きましょう。適当でいいです。
あとでダクトテープで覆いますから。
だいたい、このサイズにカットでどんなハンモックでもいけるはずです。
ダブルハンモックでも、普通にソロ用サイズなスリーピングマットを使うわけだし、これで問題ないです。
でも、
まぁ、
カットするサイズは、お持ちのハンモックを見て、短辺長辺をもう少し短くしてもいいかも知れません。
DDハンモックだと、これでフィットします。
ハサミで切る
ゴザはハサミで簡単に切れます。
マーキングした直線(ライン)に沿ってハサミでチョキチョキします。
四隅の角は丸めましょう。
これもハサミでチョキチョキすれば簡単に出来ます。
適当に丸まればOKですよ。
ダクトテープで縁を補強する
ほつれ防止や補強のために、縁をダクトテープで覆います。
布製や紙製じゃなければ、どんなダクトテープでもいいと思います。
使ったのは、ドイツ軍ソロ用グランドシートに穴があいたら使おうと買っていた、同じドイツ軍のダクトテープ。
軍用だからって特別粘着力があるわけじゃないです。
市販品と同じ(笑)
何かコーティングされてはいますが。
長巻だったのと安価だったから買っただけ。
ゴリラテープを買う予算があるなら、長さ換算するとこれ6個買えますから。
サイズは幅50ミリで長さ50メートル。
完成
ダクトテープを貼れば完成です。
作業自体は簡単です。
慎重になるダクトテープを貼る作業に時間を要するくらいです。
適当にシワシワでいいぜ!なら、すぐに終わります。
持ち運び時の雨対策(防水)
ゴザには防水性能は一切合切ありません。
逆に湿気を吸う(笑)
なので、
ラックサックなどに、通常のスリーピングマットみたいにくくり付け持ち運びをする際、にわか雨や天候急変時の雨の対策をする必要があります。
キャンプ前半晴天だったけど帰る頃に雨降ってきた場合など。
キャンプ場、特にオートキャンプ場で使用する場合は必要ないのかな?
キャンプ場とかでハンモック出来る環境は限られてくるので、そうでもないのかな?
いずれにしても、
雨対策、防水対策は必要と思います。
どうするのか?
防水素材で包むだけ(笑)
ええ、
防水加工された素材に包んでしまえばいいわけです。
具体的にはグランドシート、ポンチョ、ビィビィカバーなどになります。
画像の右下が旧ソ連軍ポンチョでタープでテントなプラシュパラツカ、右上の迷彩柄がMSSビィビィカバー(ゴアテックス)です。
この2つのどちらかに包めばいいんじゃね?と。
わたしの場合には、この2つのうちどちらかは必ず持っていくので。
プラシュパラツカで包んでみましたが、包んだプラシュパラツカは、液体グリーンランドワックスで防水処理したものなので、ゴワゴワして包むの大変でした。
下に写っている、もう一つのプラシュパラツカは、固形グリーンランドワックスで防水処理したのでサラサラなので、包むのも簡単なはず。
コンパクトになるか?
基本的に、畳1畳分の横幅あるので、丸めても結構な長さです。
ちょい大きめなスリーピングマットと思えば何でもないのですが、長さ(横幅)を短くする方法もあります。
ゴザは縦にも折り込めるので、縦に二つ折りしてから丸める、という方法。
厚さは倍になりますが(笑)
ゴザは軽いので、そこまで神経質になる必要はないのかな、とも。
完成したゴザマットをハンモックに入れる
デ、
整形加工したゴザマットをハンモックに入れてみます。
四隅をカットしているので、ジャストフィットしていい感じなわけです。
ゴザなのでシワになったりしますが普通です。
全然気にならないです。
お日様カンカンな蒸し暑い日中だと、ゴザマットは超快適でした。
ハンモック用ゴザマットの作り方動画版
というような作業の動画は以下になります。
切って貼るだけなので短いですよ。
最後に
ブログで記事を書くのは、短く書こうと思っても長くなるので、最近やってなかったのですが、ネタもたまっているので投稿しようかと。
やはり長くなってしまって時間とられるという(笑)
新型コロナの影響で、月日の感覚や曜日の感覚が麻痺し、冬の終わりや初春とは何だったのだろうと思う今日このごろですが、まだまだ油断ならないようなので皆さんご注意ください。
デ、
日本の気候に特化したゴザは偉大だなぁと思っている今日このごろだったりもします。
アジアに住んでないかぎり、欧米人のアウトドアマンやキャンパーやクラフターには絶対にわからないナ。
ってなことで。