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簡単に出来る自作アウトドアツール 竹のコーヒードリッパーの作り方 六つ目編みでも

投稿日:2019年4月11日 更新日:

竹コーヒードリッパーの作り方

過去記事で竹のマグカップを作っていますが、せっかくなので、竹でコーヒードリッパーを作ることにしました。その作り方です。

必要な時に現場で作るので、これまた油抜き等の処理は一切合切行っておらず、かつ、簡単に作ります。

なので、

もちろん、耐久性なんてないわけで、最後は薪になったりする使い捨てツール。

一番簡単な穴をあけるだけのやつから、六つ目編みしてドリップペーパーを安定させるやつまで。

キャンプ等でコーヒードリッパーを忘れた時

ドリップコーヒーを飲もうと思って準備したにもかかわらず、コーヒードリッパーを忘れちゃったりすると、考えて何とかするのですが、

一番簡単なのは、

割り箸をドリップペーパーに差し込んでやる方法、

なんですが、ドリップペーパーのサイズやカップ等のサイズ次第では、何とかならない場合もあります。

何とかなるなら、それで十分だったり(笑)

だいたい、割り箸がある時点でファミリーキャンプ限定なんですよね。

デ、

キャンプ用や登山用?の折り畳めるコーヒードリッパーがありますが、小さいのに、それすら忘れちゃうこともあるわけで、そんな時は、割り箸が使えないなら、コーヒードリッパー自体を作るという手に出たりします。

しないかもですが(笑)

手頃な材料といえば、日本なら、基本的にどこにでもある「竹」が便利で、これは中が空洞になっているからですが、日本のアウトドアシーンにおいては、ほんとに、竹は便利だなぁと思う今日この頃だったりします。

竹珈琲ドリッパーの作り方

そんなことはどうでもよくて、

作り方です。

三種類の竹コーヒードリッパーを紹介します。

用意するものは、竹と竹を加工するためのノコギリやナタやナイフだけ。三種類とも共通です。

竹にドリップしたコーヒーが落ちる穴をあけるのですが、これはナイフで簡単に出来ます。

使用している竹は「孟宗竹」です。

竹コーヒードリッパーの材料

一番簡単な竹珈琲ドリッパー

これはですね、節のとこから適当な長さに竹を切って、底になる節に穴をあけるだけのやつです。

切った竹の中は空洞なので、そこにドリップペーパーを入れる。

ドリップペーパーが安定しないかもですが、注ぐお湯を注意して入れれば問題ないです。

残りの二種類の作り方の最初の方だけになるので、これは文章だけになります。

平ヒゴをスタビライザーに使う竹珈琲ドリッパー

平ヒゴというのは、平らな竹ひごのことです。

竹を細く割って削る(「へぐ」と言います)と出来る平ヒゴを数本使い、ドリップペーパーを安定させるスタビライザーとして使います。

スタビライザーとは「安定させる装置」という意味で使っています。

平ヒゴ作りは簡単で面白いので、サクサクとバンブークラフトやってる感が実感できます。

竹を切る

ドリップペーパーのサイズに合わせて、適当に竹を節目を境に切ります。

竹コーヒードリッパー用の竹を切る

真ん中の立っているやつが、竹コーヒードリッパーにするやつ。

だいたい、これくらいのサイズ。

真ん中が竹コーヒードリッパー

中が見えるように窓を作る

これは本来やらない作業です。

記事や動画にするため、見やすくなるよう行っている作業です。

実際作る場合は、この作業は無視してください。

竹の中が見えるように切る

竹コーヒードリッパーに窓を作る

節に穴をあける

切り出した状態の竹は、大きな竹カップ状態になっていますが、底の節に穴をあけます。

ドリップされたコーヒーが滴り落ちるための穴です。

これは、節を見て、節ってのは平らではなく湾曲しているので、その頂点に穴をあけないとコーヒーが竹の中に溜まってしまいます。

なので、

節の湾曲具合をよく見て、その頂点にナイフで穴をあけます。

頂点はひとつとは限らないので、液体の流れる状況を想定して複数穴をあけます。

一箇所でいいなら一箇所だけ。

今回は湾曲具合を見て二箇所に穴をあけています。

竹の節に穴をあけるのはナイフで

ナイフの先をグリグリとやると、節が削れて穴があきます。

適度な大きさの穴をあけます。

竹ドリッパー用に適度な穴をあけます

湾曲している頂点が複数あったので、二箇所に穴をあけています。

竹コーヒードリッパーの節に二箇所穴をあけました

これで作業を終えれば、先述した「一番簡単な竹珈琲ドリッパー」になります。

竹を切って穴をあけるだけ。

平ヒゴを作る

ドリップペーパーを安定させるためのスタビライザーを作ります。

竹を細く割る

適度な長さに切っておいた竹を、ナタを使って細く割っていきます。

1センチ弱くらいかなぁ。

竹を割る

さらに竹を割る

もっと細く竹を割る

細く割った竹は、こんな感じになります。

竹ドリッパーのスタビライザー用の細く割った竹

竹をへぐ

細く割った竹を「へいで」薄くしていきます。

竹は縦の繊維なので、ナイフを縦に入れて、ゆっくりと力をいれていくと「へぐ」ことができます。

ナイフを少し入れて角度を変えると、うまく「へぐ」ことができますが、慣れていない人は、

この「へぐ」作業は要注意です。

ナイフを手前に向けますから。

竹をへぐ

さらに竹をへいて薄くする

竹の繊維は、外側(緑色の方)が細かくて強いので、外側だけを使います。

強いとは、弾力性があって折れないという意味です。内側は繊維が粗いので簡単に折れます。

デ、

ある程度「へいだ」竹を、今度は薄く削っていきます。

竹ひごを作る要領で削れば簡単に薄くなるのですが、竹ひごとか作ったことないだろうなぁ。

ナイフを固定して竹を動かす要領です。

ナイフをカンナに見立てる。

竹を薄く削り平ヒゴにする

1ミリくらいかなぁ。

ナイフを固定し削るとシャカシャカと削れるので、時々厚さの確認をしつつ削っていきます。

竹の削りカスが大量に出ますよ。

これは、いい焚き付けになるので取っておきます。

油含んでいるので燃え尽きるのも早いんですが(笑)

平ヒゴ作成時に出る竹の削りカス

平ヒゴ完成

折り曲げても弾力性がある薄さまで出来たら平ヒゴ完成です。

平ヒゴ完成

別に売り物を作るわけじゃないので、この作業は神経質になる必要はないです。

適当で十分です!

平ヒゴを竹コーヒードリッパーに配置する

平ヒゴが出来たので、その平ヒゴを竹コーヒードリッパーに置いていきます。

押し込めば簡単に曲がるので、ただ押し込むだけ(笑)

平ヒゴを竹コーヒードリッパーに配置していっく

適当な間隔で平ヒゴを配置していきます。

ドリップペーパーが安定するのって、こんな感じだろう、と。

適当な間隔で平ヒゴを竹コーヒードリッパーに配置する

平ヒゴを四本使いました。

こんな感じです。

平ヒゴを置いただけの竹コーヒードリッパー

平ヒゴを置いただけの竹コーヒードリッパー完成です。

ドリップペーパーを入れコーヒーを淹れる

出来上がった平ヒゴスタビライザーの竹コーヒードリッパーに、ドリップペーパーを入れます。

ドリップペーパーのサイズはM

竹コーヒードリッパーにドリップペーパーを入れたところ

コーヒーの粉を入れお湯を注ぎます。

竹コーヒードリッパーにコーヒー豆を入れる

竹コーヒードリッパーにお湯を注ぐ

平ヒゴスタビライザーの竹ドリップ珈琲完成

竹コーヒードリッパーを竹コップに安定させるための竹棒を使っていますが、ちゃんとドリップしたコーヒーが出来上がりました。

ほのかに、

竹の香りもします。

竹コーヒーの出来上がり

竹の香りのする竹コーヒードリッパーで淹れる竹コーヒー

平ヒゴ竹コーヒードリッパーの作り方動画版

というような、平ヒゴを配置するだけの竹コーヒードリッパーの作り方動画は以下になります。

六つ目編みする竹珈琲ドリッパー

平ヒゴを置くだけの竹コーヒードリッパーは、簡単なんですが、スタビライザーな平ヒゴがずれたりもするので、そうさせないために、ある程度固定させなきゃなのですが、固定させるために六つ目編みをしてみました。

竹細工定番中の定番な編み方の「六つ目編み」ですが、一回しか編みません。

それで十分なんです。

一回しか編まないので、六つ目編み特有の六角形の網目もひとつしかない。

平ヒゴを作るとこまでは同じです

竹を切る、穴をあける、竹を細く割る、竹をへぐ、平ヒゴを作る、までの工程は同じなので省略します。

違いは、

平ヒゴをただ単に置くだけ、

ではなく、

平ヒゴで六つ目編みする、

だけなので。

六つ目編みを一回やるので、平ヒゴは6本必要です。

なので、用意する。

平ヒゴで六つ目編みする

六つ目編みの編み方は検索してください(笑)

一回しか六つ目編みしないので、別に覚える必要もないです。

「こうだったかな?」ってやってれば、一回は六つ目編みできますから。

平ヒゴで六つ目編み開始

そそくさと平ヒゴを重ねていく

これが一回だけの六つ目編みした平ヒゴです。

平ヒゴを六本使います。

一回だけの六つ目編み

ちゃんと六つ目編みが出来ていれば、一回でも、振っても固定されています。

なかなか面白いですよ。

六つ目編みした平ヒゴを竹珈琲ドリッパーに入れる

六つ目編みした平ヒゴの外側(緑色の方)を下にして、竹コーヒードリッパーの上に置きます。

曲げる方向があるので、外側(緑色の方)を下にします。

六つ目編みした平ヒゴを竹コーヒードリッパーの上に置く

あとは、

手を丸めて、六つ目編みの真ん中から、ゆっくりと力を入れて押し込みます。

グニュッ!

って、面白いように曲がりながら入っていきますよ。

真ん中から押し込む

六つ目編みした平ヒゴは曲がりながら入っていきます

きれいな模様が出来てるわけで、一回しか六つ目編みしてないのですが、

なんか、むちゃキレイ!

となる不思議(笑)

六つ目編みした竹コーヒードリッパー

六つ目編みすると、真ん中に六角形の模様が出来るので、ドリップする穴が塞がれずいい感じになります。

キレイに平ヒゴも交差しているので、スタビライザーとしては、単に平ヒゴを置くよりも安定します。

ドリップペーパーを入れコーヒーを淹れる

六つ目編み竹コーヒードリッパーにドリップペーパーを入れ、珈琲を淹れます。

六つ目編み竹コーヒードリッパーにドリップペーパーを入れる

コーヒー豆を入れる

六つ目編み竹コーヒードリッパーにお湯を注ぐ

六つ目編み竹コーヒードリッパーの珈琲をいれたあと

六つ目編みスタビライザーの竹ドリップ珈琲完成

いい感じで竹コーヒーが出来ました。

やはり、

ほのかな竹の香りがします。

六つ目編みドリッパーの竹コーヒー完成

竹マグカップと竹コーヒードリッパー

六つ目編み竹コーヒードリッパーの作り方動画版

というような六つ目編みした竹コーヒードリッパーの作り方の動画は以下になります。

竹を切るところとか平ヒゴ作りのとこも入っているので、そこは飛ばしてください。

最後に

竹細工職人さんとかなら、もう編み込んだ竹コーヒードリッパー作るんでしょうが、適当に作るバンブークラフトなので、このレベルですよ。

小学生レベルっす(笑)

暇つぶしには丁度いいです。

三種類あるのですが、ぶっちゃけ、コーヒーの味に変わりはありません。

大事なのは、コーヒー豆!

このときは、お気に入りの奮発したやつ使ったので、コーヒーの美味しいこと美味しいこと。

そして、

使い捨てツールな竹コーヒードリッパーは、今では、竹細工入れやナイフ入れになっている、というのは内緒ではありません。

薪にすらなってない!

ちょうどいい大きさだったので、スタビライザー外して入れ物化です。

ってなことで。

-道具, 工作
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