昭和の頃に少年だったオールドボーイなら必ずやったことあるのが竹を使った道具作り。
山から竹を切ってきて、鉈で割り、肥後の守でチョチョチョイと加工して、夏休みなどは、そんな遊び道具を宿題の「自由課題」として提出したりして、でも、みんな似たようなの提出するので評価低かったり手抜きと言われたりしたもんですが、その中でも割と簡単に出来る竹のフォークと竹のナイフを作ってみました。
その作り方です。
最新版 竹クラフト動画 2023
この記事は2017年の記事ですが、2023年に竹クラフト、バンブークラフトとして、火吹き竹、竹のお箸、竹のスプーン、竹のフォークを作ったので、動画だけですが追加します。
見ればわかりますが、本記事よりもスキルが必要だったりしますが、簡単ではあります。
■竹フォークの作り方 2023
■竹スプーンの作り方 2023
■竹のお箸の作り方 2023
■火吹き竹の作り方 2023
肥後守ナイフがいいです。
これ以降の内容は古い作り方になるので、2023年版動画の作り方を参考にした方がよろしいかと思います。
竹フォークと竹ナイフ作りの工程
デ、
竹フォークと竹ナイフでは加工に差があり、ぶっちゃけ、竹ナイフってのは、「刃」になる部分を薄く削るたけなので、
作り方もクソもありません(笑)
なので、
以下に書いているのは、竹フォークの工程になります。
やること
- 竹を適当に切る
- 竹を半分に割る
- 竹にフォークの形を描く
- 描いた形に切る
- 形を整える
やることは、以上になります。
簡単です。
一番時間がかかるのは、形を整える工程です。
自分が「これでいいだろう」と納得するまでやるから(笑)
なお、
使う道具は以下になります。
使う道具
- ノコギリ・・・竹を切るのに使用
- 鉈・・・竹を割るのに使用
- ナイフ・・・竹の形を整えるのに使用
剣鉈みたいなナイフがあれば、ノコギリと剣鉈ナイフだけになります。
でも、
微調整は小回りのきくナイフがいいので、やはり、上記3種類を使い分けた方が吉。
使い捨てツールと思う
作り方に入る前に書いておきますが、竹で自作するアウトドアツールは、基本的に「使い捨て」と思って下さい。
キャンプなり野営なりする時、現地で調達して、現地で作って、現地で使って、現地で処分するのが基本的な流れになりますから。
例外もありますけど(笑)
が、
竹の湯呑み(コップ)だったり、竹のお箸だったり、竹のフォークだったりは、チョチョチョイと作って、最後は薪にしてしまうのが一番手がかからないです。
デ、
別に売り物でもないし、人に上げる物でもないので、適当に作ります。
竹細工には、「油抜き」とか耐久性を上げる加工があったり、見た目良くする加工あったりしますが、そんなの必要ないです。
自分で使うから(笑)
そういう意味でも使い捨てと思ってよろしいかと。
マ、
油抜きとかしないので、放っておくとヒビ割れしてしまうってのもあるんですが(笑)
作り方
そんなことはどうでもよくて、
竹のフォークの作り方になります。
竹を適当に切る
春先に竹の湯呑みとか竹トライポッド(竹三脚)を作った時の竹が余っていたので、そして、いい感じに乾燥していたので、それを使いました。
なので、青竹ではありません。
作るのに、青竹、乾燥した竹、関係ないです。
どちらでも作ることができます。
竹の節は必ず残して切る
フォークなので櫛(くし)がありますが、その部分を加工するのに竹を垂直に切ります。
竹の繊維と同じ方向に切るって意味です。
なので、竹の節を境に「櫛になる部分」「柄になる部分」を加工します。
そうしないと、櫛を作る時に縦に切り込み入れるわけですが、そこから裂けたりします。
節があると、それがストッパーになって(節の部分は強いですから)裂けることはありません。
櫛にする長さ、柄にする長さを考慮して、竹を適当に切ります。
柄になる部分は、あとでどうにでもなるので、長めでも問題ないです。
竹を半分に割る
鉈でやったのですが、竹割り鉈があると便利です。
竹専用ですから。
半分になるように、慎重に鉈の刃を入れて竹を割ります。
節の部分は固いので、節付近に来たら、さらに慎重に割って下さい。
でも、
とりゃ!
ってやっちゃうと思います(笑)
半分になれば、適当でいいです。
地元では、このタイプを「昔の鉈」と呼び、柄に鉈の中子が入っているタイプのやつを「今の鉈」と呼んだりします。
関係ないと思うのですが、うちのオヤジとか「今の鉈は弱い」とよく言います。
「弱い」って意味がわかりません(笑)
なお、こいつは自宅にあった40年~50年くらい前のもの。
竹にフォークの形を描く
そのまま加工し始めても問題ないのですが、
まず、
櫛になる部分が真っすぐ切れません(笑)
ということもあるので、
マジックで、おおよそのフォークの形を描きます。
その線を切り落としたりするわけです。
微調整するので、大きめに描いても問題ないです。
むしろ、そっちの方がいいです。
キチキチに描くと、微調整する時に余白部分がないため苦労します。
作り直しですナ(笑)
柄の部分が長かったので、適当な長さに切り落としました。
焚き火で使う竹フォークなら長い方が熱くなくて便利ですが、
「マ、いっかなぁ、これくらいで」
って感じで切り落としてます(笑)
描いた形に切る
柄の部分を切る
まず、柄の部分になる方から切ります。
斜めの線があるので、ノコギリを慎重に竹に当てて切り込みを入れます。
斜めの線に両方切り込みを入れたら、真っすぐな線に合わせて鉈を入れます。
トントントンとすると、
パカッと割れて描いた部分が切り落とせます。
この状態では、ささくれ立ってますが、あとで微調整するので問題ないです。
ささくれで怪我をしないように注意します。
櫛の部分に切り込みを入れる
櫛は、3本から4本になるようにします。
二股でもいいのですが、フォークっぽくするために。
あまり多くすると、加工が面倒ですし、切り込み入れたり削ったりするのも大変です。
櫛が弱くなったりもしますから。
ほんで、
ノコギリを竹に対して縦に入れて切り込みを入れます。
ここは慎重にやります。
櫛の切り込みが均等になるようにして下さい。
形を整える
柄の部分、櫛の部分の切り落としや切れ込み加工が終わった時点では、竹は、まだ粗い状態です。
形を整えつつ、ささくれなども綺麗にしていきます。
大きめに形を描いているので、
ここは、ザクザクいくところです(笑)
全体的な微調整
竹のサイズによっては、丸みを帯びたりしていたりするので、柄の部分がフラット(たいら)がいいなら、そういう微調整をやります。
竹が大きいと、割と平坦で、竹が小さいと、割と丸みを帯びています。
柄の分、節のとこ、櫛の回り、などをザクザク削っていって、それなりになってきたら、今度は慎重に削って形を整えていきます。
櫛の微調整
櫛の部分は、表と裏から、細かく、丁寧に、しっかりと削っていきます。
根元が太く、先が細くなるようにします。
何度も引っ繰り返しつつ、慎重に削ります。
口に入れる部分なので、バリやささくれが残らないように、しっかりと削ります。
少しずつ、少しずつ削っていくのがコツです。
ナイフに優しい力加減が必要になる工程です(笑)
竹ナイフ
竹のナイフ加工は撮影していなかったのですが、最後の微調整だけ軽くあったので画像を貼り付けておきます。
節は関係ないので、適当な長さに切って、適当な太さに割った竹をナイフの形に削り、刃になる部分を薄く削っていけば出来上がります。
竹は薄く削ると鋭利になるので怪我に注意してください。
お肉や野菜くらいなら、サクサク切れます。
特に鶏肉(笑)
完成
微調整、形を整える工程が一番時間がかかると思うのですが、
「こんなもんだろう」
と自分に納得したら完成です(笑)
自分が使うものなので、自分が納得したら、そこで終了でいいです。
頑丈です。
天ぷら料理に使う「菜箸」をイメージするといいかと。あれより頑丈ですから。
竹ナイフは二つ作りました。
ひとつしか使わないのに(笑)
竹フォークと竹フォークを使ってみる
デ、
実際に竹フォークと竹ナイフを使ってみました。
鶏肉料理で使う
焚き火で鶏肉を焼いたので(ジャークチキン)、それに使いました。
鶏肉は柔らかいのでサクサク切れます。
あえて竹フォークの先端は鋭利にしなかったのですが、もっと鋭利にすればグサグサいけました。
デ、
ジャークチキンをグリル上で引っ繰り返すのにも使いましたが、
竹へら作れば良かったと後悔したというのは内緒(笑)
牛肉料理で使う
焚き火で牛肉(Tボーンステーキ)も後日焼いたので使ってみました。
この「焚き火でTボーンステーキを焼く」は、次の記事として投稿します。
Tボーンってのは、骨を挟んで「サーロイン」と「ヒレ」が付いているお肉のことですが、両方とも基本的に柔らかい部位の牛肉なんでサクサクでした。
ただ、
骨近くのお肉を切るのに苦労しました。
これは、Tボーンステーキの宿命なんですが、骨周りのお肉が一番熱が通り難く、それ以外がミディアムなら骨周りはレア状態だから。
竹フォークの作り方動画版
というような、
竹フォークの作り方の動画は以下になります。
基本的に削るだけ(笑)
最後に思うこと
日本人は「お箸」を使うので手先が器用で、
つうことは、
アウトドアでも、基本的に「竹お箸」と「竹へら」さえあれば、竹フォークも竹ナイフもいらないなぁ、と。
そう思いましたです(笑)
もっと簡単に作ることが出来るわけで。
ええ、ぶっちゃけ、そう思いましたですね。
こんな記事書いててアレなんですが(笑)
ナイフは、アウトドアなら何かしら持っていくわけだし。
別に竹ナイフじゃなくても、と(笑)
マ、
でも、
お子さんがいらっしゃる方なら、お子さんと一緒に作ることできますし、暇つぶしにもなるので、
これはこれで、アリだな、とも。
ちなみに、
西洋でフォークを使いだしたのは最近です。
それまでは、
ナイフをお肉とかに突きさして食べてたわけで、
そう考えると、
お箸最強(笑)
と、
まぁ、
そんな「簡単に出来る自作アウトドアツール 竹フォークと竹ナイフの作り方」でした。
ってなことで。