日本のアウトドアシーンにおいて、竹は何にでもなれる万能な材料というかアイテムで、火起こしの火口から火起こし自体の道具、コップ、お箸、ナイフ、フォーク、スプーン、皿、液体を沸かすヤカン、食べ物を煮たり蒸したりする鍋、テーブル、椅子、ベッド、ハンモック、簡易シェルター、筏、釣り竿、三脚、ハシゴ、テントやタープのポール、遊具、その場で作れるものだけで軽くこれくらいで、作ろうと思えば、さらに何でもできたりする、日本の野営の友だったりします。
オシャレじゃないので、あまり人気ないですが(笑)
そんな竹で水筒を作りました。
竹水筒って、アウトドアでは、実は、あまり需要はないのですが(水筒、キャンティーンは何かしら誰もが常備しているアイテムだから)、簡単に作る竹水筒と竹コップ付き竹水筒の二種類の竹水筒を作りました。
その作り方。
竹コップや竹マグカップや竹コーヒードリッパーの動画を記事のためにあげていたら、
外国人から、
「竹の水筒(ウォーターボトルって表現でした)作れますか?」
と聞かれたので、
「作れますよ」
と答えたら、
「その動画を上げて下さい!」
と返答され、
「いや、竹を切って穴を開ければ出来ちゃうんだけど」と思いつつも、祖母の山から切り出してきた竹があったので作ってみた、というのは内緒。
どんなレベルの竹水筒を予想していたんだろう、彼。
音沙汰ないや(笑)
前提はいつもと同じ
このブログで記事にしている竹細工関連(竹コップとか)は、
前提として、
「必要な時にその場で作る」
というものなので、売り物みたいな、油抜きして~乾燥させて~なんて面倒なことは、一切合切やっていません。
あれやると、竹を切って半年から一年くらいしないと(それ以上かも)竹が使えないので、そんなことキャンプ時や野営時にできねぇって話なわけで。
つうことで、
耐久性なんて皆無で、遊びでチョロチョロっと作るもの、つうことをご理解ください。
竹水筒の作り方
そんなことはどうでもよくて、
ここから、二種類の竹水筒の作り方になります。
なお、
今回使用している竹は、すべて「真竹」です。
孟宗竹も写っていますが、時間があれば竹ウォーターサーバーも作ろうと思っていたから。
時間なかったッス(笑)
簡単な竹水筒の作り方
簡単な竹水筒つっても、色々あるわけですが、それなりにバンブークラフトした感のある簡単な竹水筒ということで、自分なりにセレクトした作り方になります。
竹を切る
水を注ぎやすくするため、上部になる部分を斜めに切ります。
バリを取る
バリを取って下さい。
竹のささくれって嫌なやつですから。
水の注ぎ口通路を削る
水が出やすいように、斜めに切った山側の内側を削ります。
水を出し入れするための穴をあけた後でも前でも、どちらでもいいです。
穴をあける前にやっちゃいました。
穴をあける
ナイフの先でクルクルクルと穴をあけます。
青竹の節は柔らかいので簡単に穴をあけられます。
ナイフで穴をあけたので、いびつな形ですが、あとで作る栓でグリグリやると、それなりに摩擦で整形できるので、こんなもんで大丈夫です。
栓を作る
水の注ぎ口の栓です。
竹水筒なので竹で作っても良かったのですが、手頃な木があったので、それを加工して作りました。
タープ張る時に使うトグルとしてあったやつ。何の木か忘れましたが固いやつです。
木の枝なんですが、こいつを加工するためにナタを使いました。
竹で栓を作るなら、ナタは必要ない道具なので、作っている最中に「やっぱ竹で作ればよかった」と思ったのは内緒ではありません。
デ、
まず適当な大きさに割る。
あとは、あけた穴に合うように、ひたすら削ります。
最終的に、栓の先が穴と同じ大きさになるまで削ります。
栓のチェックをする
栓が出来たら、竹水筒の穴にグリグリと入れてみて(キュッキュッと音がするはず)、何度か回転させてみます。
すると、最初にあけた穴よりもなめらかな穴になります。
摩擦でそれなりな形になります。
密閉するわけじゃないので、だいたいでいいです。
吊り下げるための麻ひも用の穴をあける
竹水筒を吊り下げるために紐(適当にあった麻ひも)を取り付けるのですが、そのために、竹水筒の上部側面に二箇所の穴をあけます。
麻ひもを通すための穴です。
穴が大きくなってもいいならナイフだけで、麻ひもに合わせるならキリ等使って穴をあけます。
吊り下げ用麻ひもを取り付ける
外側の穴から麻ひもを通し、内側で結び目を作ります。
反対側も同じ様にします。
すると、吊り下げられる竹水筒になります。
完成
以上で、簡単な竹水筒の出来上がりです。
竹コップ付き竹水筒の作り方
次に、二種類目の竹コップ付きの竹水筒の作り方です。
竹コップ付き竹水筒も色々あるんですが、こんなもんでいいだろう、ってのをセレクトしました。
竹を切る
竹コップ用と竹水筒本体用のふたつ必要になるので、それぞれ同じ竹から切り出します。
サイズ(竹の直径)が合うようにするため。
竹コップ用と竹水筒本体用は、こんな感じに切り出しました。
バリを取る
切り口のバリ取りをします。
本当に、竹のささくれって嫌なものなので。
穴を開ける
節に穴をあけますが、水の注ぎ口用と空気穴用と二箇所あけます。
空気穴用は小さい穴にします。
ナイフとキリを使って、それぞれ穴をあけます。
栓を作る
こっちは、竹で栓を作りました。
穴は2つなので栓も2つです。
枝付き真竹の細いやつを使いました。先っぽの方。
最初から細い竹を選んでいるので、軽く削れば栓は出来ます。
穴に入れて、やはり、グリグリしてみます。
密閉するわけじゃないので、隙間があっても気にしない。
栓の長さには注意する
このバージョンの竹水筒は、竹コップを上に載せるので、栓が長いとつかえて竹コップが上手く載りません。
なので、竹コップの深さに合わせて栓の長さを調整してください。
竹コップの直径を竹水筒本体より大きくして、載せるのではなく、被せるタイプもあるのですが、竹水筒本体の上部(節の上)を長くして栓がつかえないようにしないといけません。
竹水筒本体の上部(節の上)を短く切っていたので、載せるタイプにしています。
色々面倒くさかったので(笑)
吊り下げるための麻ひも用の穴をあける
麻ひも用の穴をあけるのですが、竹水筒本体の上に竹コップを載せるために、竹水筒本体と竹コップ両方に麻ひもを通します。
このため、麻ひもを通す穴は両方同じ位置にする必要があり、ちゃんと位置決めしてます。
これやらないと、麻ひもを通した時に竹水筒本体と竹コップがずれてしまってもう大変。
面倒くさいことになります。
位置決めしたら、ゴリゴリと穴をあけます。
吊り下げ用麻ひもを取り付ける
このバージョンは、麻ひもで竹水筒本体と竹コップが一体化されるやつなので、よく考えて麻ひもを通します。
まず、
竹水筒本体の外側から麻ひもを通し、内側に結び目を作る。
次に、竹コップの外側から麻ひもを通し、竹コップのもう一方の穴に内側から麻ひもを通します。
すると、もう一方の穴の外側に麻ひもが出ます。
この、竹コップの外側に出た麻ひもを、竹水筒本体の麻ひもを通していない穴の外側から通し、内側で結び目を作ります。
ここまで出来たら、
竹コップを竹水筒本体の上に載せ、麻ひもを絞っていきます。
竹コップが固定されるはず。
ビチっと固定されるわけじゃないですよ(笑)
吊り下げる時に、竹コップと竹水筒本体を同時に吊り下げられるレベルです。
この状態で麻ひもをさらに絞って上に引くと、もう少しマシにはなります。
もっと固定される紐の通し方もあるのですが、
色々と面倒くさいので(笑)
完成
ここまで出来れば、竹コップ付き竹水筒の完成です。
水を注いでみる
二種類の竹水筒に水を入れ、竹コップに水を注いでみました。
可もなく不可もなく(笑)
二種類の竹水筒の作り方動画版
というような工程の動画は以下になります。
最後に
こういうのは、水じゃなく日本酒だな、と(笑)
栓などせず、日本酒入れて焚き火のそばに置いとくと熱燗の出来上がりなわけで、
竹水筒は、
やはり、
あまり需要がないなぁと思う次第であります。
竹切って、節くり抜いて日本酒入れて、割烹酒ですナ。
寒い時期限定ですが(笑)
マ、
夏休み自然教室とか、自然を学ぼうとか、そういう教材にはもってこいなのかな、とも。
デ、
出来上がった竹水筒を木にぶら下げていたのですが、風に揺れて、それを見ていると、
なんか、いいもんだな、と。
ってなことで。
[…] を達成した。今やLED電球の連続灯火時間は4万時間だけど、当時の1200時間は超すごい記録で世界にエジソンの名前を有名にした影には京都の竹があったというのは面白い。 出典:宮殿F+ […]
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