ローストビーフといえば、見た目に対し調理が簡単な牛肉料理で、イギリスの名物だったりします。
オーブンでローストするから「ローストビーフ」なのですが、巷では、アウトドア料理のレシピと称して「スキレットやフライパンで簡単に作れるローストビーフ」って感じのやつが溢れてますが、
あれは、
ローストビーフではなく、
単なる牛のタタキです(笑)
牛のタタキって、超旨いんですけどね。
「ロースト」って、炙ったり蒸し焼きにする料理方法のことで、スキレットやフライパンで焼くのは、「パンフライ」や「ソテー」になるかと思うので「ロースト」とは言わない。
英語でも中国語でも、つまり西洋料理でも中華料理でも、焼き方にはそれぞれ方法別に単語があって(網焼きをグリルと言うように)、その料理方法に応じた焼き方の名前が料理名に付いていたりするのですが、
日本語だと、
すべて「焼く」になる(笑)
お肉の網焼きは焼き肉!グリルって言わない!
レストランのメニューにある「ミックスグリル」しか知らない!
なので、
スキレットやフライパンのやつは「牛たたきです」「ローストビーフみたいな牛タタキです」と表現してもらいたいのですが、
よく考えると、
どうでもいい(笑)
作って食べて旨けりゃ、何でもいい!
兵式飯盒はオーブンになる
そんなことはどうでもよくて、
野外料理器具セットをメスキットと言ったりして、その中のメスティンってのは飯盒って訳されますが、小洒落た人とかは、メスティンって言うとトランギアのやつしか知らない。
トランギアのアレがメスティンじゃなくて、ありゃ、トランギア(製)の飯盒って意味っすよ(笑)
だから、
ジャパニーズメスティンって言えば、兵式飯盒になる。
つうか、日本のメーカーが作ってる飯盒タイプのやつすべて。
兵式飯盒は、独特の形をしてますが、その形以外の飯盒もあるわけで。
そんなこともどうでもよくて、
日本だと昔からアウトドアでは定番な野外調理器具として兵式飯盒があり、夏休みにご飯を炊いたり、ご飯以外では汁物作ったりした経験のある方は結構いると思うのですが、蓋があるのでオーブン料理も出来ます。
ぶっちゃけ、
蓋があって固定できる調理器具なら何でもなんですが(笑)
ゼブラ缶などのビリカンとか。
そんな、兵式飯盒を使った「ロースト」するローストビーフの作り方です。
作り方
マ、
牛肉をローストするだけなんですけどね(笑)
牛肉を用意した下味を付ける
スーパーなどに売ってある牛モモ肉のブロックを使います。
USビーフやオージービーフで十分です。安いですから。
ローストビーフは、基本的に赤身肉を使います。
つうか、サシが入ったやつをわざわざローストビーフにする感覚がよくわかりません。スライスして焼き肉最高なのに。
塩、黒コショー、ガーリックで下味付けてますけど、
ソースを作って食べるので、
下味を付けなくても全然問題ないです。
兵式飯盒を準備する
熱源は炭火なので、まず炭火を起こし、その上に兵式飯盒を置きます。
ご家庭のオーブンレンジ等を使ったオーブン料理は、予熱してから調理しますが、兵式飯盒は小さくすぐに熱が回るので、予熱とか特に必要ないです。
牛モモ肉を兵式飯盒の中に入れる
下味を付けていた牛モモ肉を兵式飯盒の中に入れます。
直接、ただ単に牛モモ肉を入れるのではなく(そんな人いないと思いますが)、ロストルつうか底網の上に置いて入れます。
香り付けでローズマリーも。
ローストする
オーブン状態の蒸し焼きですね。
これくらいのお肉の大きさだと、10分くらいでしょうか。
自分の好きな焼き加減(火の通り具合)で時間を調整する。
8分くらいでいいかも。
ロースト後に火からおろしてお肉を休ませますが、ローストビーフは、その休ませる時間が大事なので、そこで調整できたりします。
経験がものをいいますが(笑)
兵式飯盒の上にも炭を置いていますが、置かなくても全然問題ありません。
普通にローストビーフは作れます。
つうか、
たぶん使用する兵式飯盒はレプリカだと思うので、置かないほうが吉。
置く場合は、ロストルを置いて、その上に炭を置く。
使っている兵式飯盒は、祖父が戦地で使っていた旧大日本帝国陸軍のロ号飯盒なので、作りがレプリカと全然違うのです。
ちゃっちいかと思ってたら、初めて手にした時、レプリカ品より堅牢でビックリしました。
様子を見てもOK
キッチンにあるオーブンなら、耐熱ガラス窓とかで外からオーブンの中の様子が確認できますが、兵式飯盒では、それが出来ません。
なので、
ある程度の時間が過ぎたら、
「どんな感じだろう?」
って蓋を取って中を確認します。
外側がこれくらい加熱されていて、指でお肉を押してもいい感じだったので、今回は、これでローストは完了してます。
お肉を休ませる
ローストが完了したら、お肉を休ませます。
スキレットやフライパンで作るローストビーフ風な牛タタキだと、アルミホイルで包んで休ませたりしますが、兵式飯盒は、そのまま火(炭)から下ろすだけでいいです。
密封されているので、わざわざ取り出してアルミホイルで包む必要はありません。
10分以上、できれば30分以上休ませる
この状態では、お肉はアツアツで肉汁がお肉の中で踊り狂っている状態なので、出来れば30分以上お肉を休ませます。
この時は、早く食べたかったので10分ちょっとしか休ませてないんですが。
ローストビーフは別にアツアツじゃなくても問題ないので、お肉を休ませれば休ませるほど、肉汁が落ち着き、切りやすくもなります。
ステーキでいうウェルダンみたいに完全に熱を通してないので、肉汁は切る時に出るのは出ますけどね。
それがいいわけで(笑)
ソースを作る
お肉を休ませている間、切って食べる時間を逆算してソース作りをします。
炭火がまだ十分なはずなので、ローストした炭火を熱源にします。
適当な加熱できる器に、バター、ガーリック、レモン汁、お醤油、それとお肉を休ませている間に出た肉汁を入れて、加熱してまぜるだけ。
和風なガーリックバター醤油味のソース。
レモン汁は隠し味程度に入れないと、レモンソースになりますよ(笑)
これに小麦粉か片栗粉など入れれば、とろみがついて、アメリカ人が異常に好きなグレイビーソースになります。
とろみが付いたほうが、ソースを扱いやすい(お肉によくからみ垂れない)ので、グレイビーにした方がいいかもですが、この時は野外料理でもあり、面倒くさいのでそのまま。
お肉を切ってソースをかける
あとは、ローストビーフを適当な厚さに切ってソースをかけるだけ。
ローストビーフの完成
これで兵式飯盒で作るローストビーフの完成です。
調理方法的には、ほぼ何もしてない簡単な調理です。
ローストする時間とかが難しくなるのかな?
10分位しかお肉を休ませなかったので、肉汁たれまくり。
まず、失敗はしないと思います。
兵式飯盒で作るローストビーフ動画版
というような作り方の動画は以下になります。
最後に
ダッジオーブンとかソロキャンプとかだと、デカくて重くて持っていけませんが、飯盒だと楽勝なので料理の幅が増えるはず。
西京焼きとかも出来るし豚バラでなんちゃってチャーシューとかも簡単にできます。
やっぱ日本人なので、どんなに小洒落気取っても白ごはん食べたいし、おかずもそれなりにしたい。そういう日本人には、兵式飯盒って、改めて優秀なメスティンだなぁと思う今日このごろです。
ってなことで。
初めまして!くまくまと申します。
キャンプ始めたばかりなのに、飯盒を二つ持っているので料理に使えないかと検索してたどり着きました。
鍋がわりには使っていますが、オーブンのようにも利用出来るのですね!ローストビーフ美味しそう(゜ρ゜)
車なし、子連れ(しかも母子)でキャンプしてるため、ダッチオーブンは重すぎて手を出せないでいたので、こちらの記事を読んですごく嬉しくなってしまいました。
飯盒の1つは私が子供の頃に買ってもらった物なので、少し年季が入ってますが、大事に使っていこうと思います。
メスティンや「ロースト」についても勉強になりました。確かに美味しければいいのですが、こういううんちく知るの大好きです(≧∇≦)
こんにちは。
基本的に日本の飯盒(兵式飯盒)は、蓋を含めて炊飯に特化した食器なのですがナベやフライパンにもなり、2つあると何かと便利です。便利というか、ご飯とおかず(焼き物、煮物、蒸し物、炒め物など)が調理できます。海外の飯盒も使いますが、総合的に、日本の飯盒が一番だと思います。何でもできるし日本人はお米を食べるので。
祖父が戦地で使っていた昭和17年(1942年)製の兵式飯盒(ロ號飯盒)が一番古いですが、78年前のやつですが現役です。あとは昭和に作られたレプリカと平成に作られたレプリカ使ってますが、大事に使えば日本製はよく持ちます。マ、1940年代に製造された海外製も使えているので軍用品は頑丈だなぁと。
海外の飯盒は、上蓋にハンドルがあってフライパンになりますが、日本の飯盒も取っ手付ければ同じになります。木の枝で大丈夫です。本体でパスタ茹でて、蓋フライパンで具材を炒めて和風キノコパスタなど作れます(そういう記事を投稿しています)。
という風に、工夫すればなんでも作れちゃうので、楽しんで調理してください。個人装備なので大人数だと厳しいですが、1人1個使って「これはご飯、これは汁物、これは焼き物」とかやるとなかなか楽しいです。
ではでは。
はじめまして。
飯盒をオーブン化、おもしろそうだと思ってアイテムを揃えています。
ご使用になられてる底網、使いやすそうだなと思ったのですが、どちらのものを利用されてるのでしょうか?
こんにちは。
これは自宅にあったステンレスワイヤートレーかなんかを飯盒に合うようにペンチで両サイドを加工したものです。メーカーやどこで購入したかはわかりません。曲げればいける!と使ったやつなので。
ダイソーの2枚100円の小さい焼き網がコストパフォーマンスいいと思います。ドイツ軍飯盒はそれを使用しています。頑丈なのがいいなら、Amazonでステンレス焼き網があるのでそれをお勧めします。
https://amzn.to/3FvHybr
あー値上がりしましたねぇ。2年くらい前は800円くらいでした。ダイソーのやつと作りが全然違います。枠がガッチリして曲がりません。洗う手間が面倒な場合はダイソー焼き網使った方が楽です。
日本の兵式飯盒はサイズが一番大きいので、底網は結構悩むところではあります。記事のやつに近いところだと、ローストビーフ作成で使っている焚き火台、これはヨーラーのやつですが、これの炭床ロストルが使えると思います。わたしは改造しているので純正ロストル使っていませんが、「あ、これ飯盒の底網に使える」と今度使ってみようと思っています。
こんな感じです。
返信ありがとうございます!
なるほど、DIYモノなんですね。
やっぱりダイソーの網とかがコスパ、改造の面でいいですか。
ありがとうございます、試させていただきます!