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ミリタリーアウトドア ポーランド軍ブレッドバッグを改造する

投稿日:2018年6月9日 更新日:

ポーランド軍ブレッドバッグを改造する

デイキャンプやデイハイクで使うハバーサック(Haversack)なポーランド軍ブレッドバッグについては、過去記事でグリーンランドワックスを使った防水(撥水)加工を投稿していますが、その記事でも書いていますが、ポーランド軍ブレッドバッグには、中に仕切り(パーテーション)があり、使い方によっては便利なのですが、なんか邪魔になってきたので切り取ることにしました。

仕切り(パーテーション)を切り取ると、その分、ポーランド軍ブレッドバッグが広く使える利点があるためです。

かつ、

切り取った仕切り(パーテーション)を使ってフラップを作り、通常の使用だと蓋を閉じても両サイド上部が口を開けゴミや雨などが入り込み易くなるのですが、それを防止する加工もしました。

フラップで両サイド上部を閉じるようにする改造です。

なおかつ、

前回グリーンランドワックスで防水(撥水)加工しているのですが、ついでにフィクシンワックス(Fix’n Wax)を使って再防水(再撥水)加工もしています。

フィクシンワックス(Fixn Wax)での防水機能を試したかったからというのは内緒。

仕切り(パーテーション)と両サイドの隙間

ポーランド軍ブレッドバッグの仕切り(パーテーション)と両サイドの隙間っては、こんな感じになっています。

仕切り(パーテーション)

仕切り(パーテーション)は、こんな感じにバッグ内部の3分の2ほどの位置にあります。

水筒(ステンレスボトルやGIキャンティーン)が丁度収まる位置で、使い方によっては仕切り(パーテーション)があって便利なんですが、縫い付けてあるので一定以上バッグが広がらないという欠点もあります。

使っていて、「広く使えた方が汎用性あるなぁ」と思ったので、除去です。

ポーランド軍ブレッドバッグ

ポーランド軍ブレッドバッグの仕切り(パーテーション)

なお、製造年代によって、この仕切(パーテーション)がないやつもあるみたいです。

小物入れ用ポケットのボタンの形状とか違うやつ。

ちなみに、この仕切(パーテーション)は、完全な仕切りになっているわけではなく、下の方に空間があります。

両サイドの隙間

ポーランド軍ブレッドバッグの蓋を閉じた状態で、中にパンパンに荷物を詰めても、両サイド上部はこんな感じに隙間が出来てしまいます。

グリーンランドワックスで防水(撥水)加工した時に「これじゃ、ここから雨とか入り込むなぁ」とか思っていたのですよ。

ゴミとか虫とかも(笑)

両サイドトップの隙間

両サイド上部の隙間は蓋をしてもできる

切り取った仕切り(パーテーション)でフラップを作ればいいや!

ってなったのでフラップを追加することにしました。

同じ素材なので追加材料とかいらないし、何気にサイズもいい感じなのです。

仕切り除去とフラップ追加

ポーランド軍ブレッドバッグの改造、すなわち「仕切り(パーテーション)除去」と「フラップ追加」の工程は以下のようになります。

改造工程

  • 仕切り(パーテーション)を切り取る
  • 切り取った仕切りを2つに切り分ける
  • 切り分けた仕切り(これがフラップ)を整形する
  • フラップを結ぶための紐を用意する
  • フラップに紐を縫い付ける
  • ポーランド軍ブレッドバッグ本体にフラップを縫い付ける

上記作業が終わったら、フィクシンワックス(Fix’n Wax)を使った再防水(再撥水)加工にすすみます。

仕切り(パーテーション)を切り取る

まずは、ポーランド軍ブレッドバッグの仕切り(パーテーション)を切り取ります。

カッターナイフでチマチマと切り取る

デ、

カッターナイフを使って、慎重に縫い付けてある糸を切り取っていきます。

割と太い糸でガッツリと縫い付けてあるので、ゆっくりと、確実に、カッターナイフの刃を入れ、切り取っていきます。

ある程度、糸を切ったらサクサクっと剥がれてきますが、最後はガッツリ縫い付けてある部分なので、そこは慎重にやります。

カッターナイフで仕切りを切り取る

途中でサクサクと剥がれてきます

切り取った仕切り(パーテーション)は、こんな感じです。

フラップにするには、いい感じの長さだったりします。

切り取った仕切り(パーテーション)

仕切り(パーテーション)を切り取った後

仕切りを切り取ったので、ポーランド軍ブレッドバッグは広くなります。

仕切り除去後のポーランド軍ブレッドバッグ

切り取った仕切りは2つに切り分ける

フラップは2つ必要なので、切り取った仕切り(パーテーション)を2つに切り分けます。

ハサミで適当にチョキチョキです。

ハサミで切り取った仕切りを切り分ける

切り分けた仕切りがフラップになる

これがフラップになります。

切り分けた仕切りを整形する

切り分けた仕切りがフラップになったので、これを整形します。

ハサミで切り取った断面がホツレないように補強する作業です。

両端を適当に折り、ミシンで適当に縫う作業です(笑)

ホツレ防止の為にミシンで縫います

フラップを結ぶための紐を用意する

フラップは、このままではベロンベロンなので、紐で結ぶ仕様にするのですが、そのための紐を用意します。

古いコットン製バックパック、つうかリュックサックがあったので、そいつの紐を流用しました。

このリュックサックは、たぶん40年近く前のものと思うのですが、見た目は米軍アリスパックです。

当時は、アリスパックを模倣したリュックサックがたくさんありました。

そんなに使ってないので、今でも綺麗で、チープな割りには頑丈に作ってあるので未だ現役なんですが、防災袋と化しているので紐を頂きました。

当初はパラコードを使おうと思っていたのですが、ポーランド軍ブレッドバッグと製造年代が近いこのリュックサックの紐の方が見た目もいいだろうと。

紐を流用したので、リュックサックにはパラコードを通してます(笑)

フラップに使う紐

紐も2つに切り分けています

この紐も2つに切り分けています。

フラップ1つに付き1つの紐なので。

フラップに紐を縫い付ける

用意した紐をフラップに縫い付けます。

ミシンで適当に、それでいてガッツリと縫い付けました。

フラップに紐を縫い付ける

フラップに縫い付けた紐

ポーランド軍ブレッドバッグ本体にフラップを縫い付ける

紐を縫い付けたフラップをポーランド軍ブレッドバッグ本体に縫い付けます。

ポーランド軍ブレッドバッグ内側の左右にはポケットが付いているので、フラップを縫い付ける場所は結構タイトなんです。

縫い付ける場所が狭いというか。

両サイド上部が閉じればいいので、そのあたりは深く考えず、どんな形にせよフラップを本体に縫い付けられればいいや!って感じで適当に縫い付けています。

一応、ダブルステッチというかトリプルステッチみたいな感じで簡単には剥がれないようにはしています。

フラップをポーランド軍ブレッドバッグに縫い付ける

本体に縫い付けたフラップ

とりあえず、

これで仕切り(パーテーション)除去とフラップ追加の改造は完了です。

道具を入れた状態

仕切り(パーテーション)除去とフラップ追加後のポーランド軍ブレッドバッグに道具を入れた状態は、こんな感じです。

両サイド上部の隙間も閉じて、いい感じになりました。

道具を入れた状態

道具を入れてフラップを閉じた状態

両サイド上部も閉じています

再防水(再撥水)加工

やりたい改造が終わったので、次は、フィクシンワックス(Fix’n Wax)による再防水(再撥水)加工です。

前回、グリーンランドワックスで防水(撥水)加工やっているので、別に必要ないっちゃ必要ない加工なんですが、

そういえば、

フィクシンワックス(Fix’n Wax)での防水加工ってしてないよな、

となったので、ついでにやりました。

前回のグリーンランドワックスによる防水加工記事はこちら。

コットン生地の防水加工 デイキャンプ用コットンバッグを防水加工する

んで、

フィクシンワックス(Fix’n Wax)の作り方と使い方の記事はこちら。

アウトドア万能ワックス Fix’n Wax(フィクシン・ワックス)の作り方と使い方

参考までに。

フィクシンワックスを塗る

フィクシンワックス(Fix’n Wax)にしろグリーンランドワックスにしろ、防水加工の手順は同じです。

ワックスを塗って生地に浸透させる。

これだけ。

デ、

とりあえず、

野外での作業なので、改造済みポーランド軍ブレッドバッグから道具を取り出して準備します。

改造済みポーランド軍ブレッドバッグ

そして、フィクシンワックス(Fix’n Wax)を塗りまくります。

グリーンランドワックスに比べ柔らかいので、とても塗りやすいです。

その分、ワックスの減りも多い(笑)

柔らかいのは、シアバターを入れているから。

フィクシンワックス(Fixn Wax)を使う

フィクシンワックス(Fixn Wax)を塗りまくる

ヒートガンで浸透させる

グリーンランドワックス使用時と同様にヒートガンを使いましたが、フィクシンワックス(Fixn Wax)は柔らかいのでドライヤーでも十分浸透できます。

つうか、ヒートガンだと出力デカすぎかも、と思いました。

強弱の調整できるのですが、ずっと強でやっていたというのは内緒。

ヒートガンで浸透させる

フィクシンワックス(Fixn Wax)を浸透させれば、再防水(再撥水)加工は終了です。

再防水(再撥水)テスト

前回のグリーンランドワックスでの防水(撥水)加工では、防水というより撥水で十分だと、薄くグリーンランドワックスを塗っているのですが、今回は割りと厚めにフィクシンワックス(Fixn Wax)を塗っています。

つうか、柔らかいので、グリーンランドワックスを塗る感覚で塗っていたら厚くなった、というのも内緒です。

マ、

防水と撥水の間くらいの性能があればいいなぁって感じで。

なので、

フィールドテストで確認です。

使い方からすれば、豪雨の中、ポーランド軍ブレッドバッグをぶら下げているという状況は皆無に近いのですが、ホースを使って強めのシャワーを浴びせました。

ホースシャワーで防水テスト

強めにシャワーを浴びせる

納得すればOK

ある程度水分を弾いてくれればOKなので、そういう感じで自分が納得すればフィールドテストはOKです。

デ、

ポーランド軍ブレッドバッグはコットン製です。

なので、

ビニールみたいな水分も空気も通さないような防水機能にはなりません。

水分をある程度吸収しつつも、裏側には水分は通さないって感じがコットン製品の防水機能なので。

グリーンランドワックスでガチ防水加工したプラシュパラツカ(旧ソ連軍ポンチョタープ)みたいな感じにはならず(そういう加工もしてないので)、しっとりと表面に水分を含んだ感じになりましたが、防水(撥水)性能は納得のいくものでした。

ガチ防水したプラシュパラツカも、雨の中ずっと張っていると、最終的に表面はしっとりと濡れてきますから。

グリーンランドワックスは防水機能に特化したワックス、フィクシンワックス(Fixn Wax)は、金属や革やコットンなど何にでも使えるアウトドア万能ワックスという特性の違いかな、と。

防水(撥水)機能はOK

塗れてない

表面はしっとり

フィールドテスト後もポーランド軍ブレッドバッグの表面は、しっとりと濡れている感じなんですが、よく考えると、柔らかいフィクシンワックス(Fixn Wax)を塗り込んでいるので、その艶でしっとりしているという。

濡れているのと同じ状態だから紛らわしい(笑)

マ、

再防水(再撥水)加工もOKだし、こんなもんだな、と。

改造工程動画版

というような工程の動画は以下になります。

あとは、いかに道具を減らすか、なのであります。

スウェーデン軍アルコールストーブをトランギアに変えるだけで随分と違うはず。

変えないと思いますけど(笑)

改造を終えて

ポーランド軍ブレッドバッグの仕切り(パーテーション)除去とフラップ追加については、別にこんなもんだろうと。

再防水(再撥水)加工については、

グリーンランドワックスとフィクシンワックス(Fixn Wax)のどっちがいいんだろう、という感じになりましたが、

これは、ポーランド軍テントや米軍パップテント(シェルターハーフ)の防水加工がまだで、どっちでやろうかと検討中だからなんですが、

塗りやすいのは柔らかいフィクシンワックス(Fixn Wax)の方だけれども、ガチ防水するならグリーンランドワックスだな、と思っています。

グリーンランドワックス、固いから塗るの大変なんですよねぇ~。

1.8m☓1.8mのプラシュパラツカでさえ重労働だったのに、コットン製テントですからね、さらに重労働は目に見えているわけで。

ポーランド軍テントなんてSサイズとLサイズの2張りもあるし(笑)

でも、

やるとしたらグリーンランドワックスだろうな、と。

ポーランド軍ブレッドバッグは、こいつは、コットン製テントみたいに雨の中にずっといるということはないので今回の加工でいいと思うのですが、やはり、ポーランド軍テントにしろ米軍パップテント(シェルターハーフ)にしろ、その使い方からして、ガチ防水が必要だな、と。

日本は高温多湿で雨の多い国ですから(笑)

ポロンTとかもあるんですが、やはりコットン製品にはナチュラルな昔からある防水加工用品が良いだろうな、と思っているので。

個人的見解ですが。

と、

まぁ、

ポーランド軍ブレッドバッグとあまり関係のないまとめで終わります。

ってなことで。

追記:ポーランド軍テントはグリーンランドワックスで防水加工

ポーランド軍テントは、やっぱりグリーンランドワックスで防水加工しました。

ガチ防水処理できました(笑)

ポーランド軍テントを自作グリーンランドワックスで防水する

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