竹をお金を出して買うご時世にどうかとは思いましたが、地元では竹は山から切ってくるものなので、竹シリーズ第二弾として「竹トライポッド(三脚)」の作り方を説明します。
マ、
説明も何も、三本の竹をロープで結わうだけなんですけど、ね。
割と綺麗にロープで結わおう、ということで。
竹で作るトライポッド(三脚)はアウトドアで便利です。
竹で作ってますが、木材でも同様です。
用意するもの
竹
竹を三本用意します。
白い粉が吹いていたら、スチールウールと濡れ布きんでしっかりと落としておいてください。そうしないと、作業中、白い粉だらけになりますよ。
なりましたから、わたし。
デ、
竹のトライポッド(三脚)を何に使うかで、用意する竹の長さや太さが決まってきます。
190センチくらいの長さで、湯呑み茶碗くらいの太さなら、だいたい、オールマイティーに使えると思います。
湯呑み茶碗くらいの太さって、一番太い箇所という意味です。孟宗竹なら先細りするので、先端はもっと細くなりますが問題ないです。
これくらいの太さだと、ダッジオーブンも余裕です。
庭木の剪定で樹木を移動するために滑車を吊るす三脚とかにするなら、ふくらはぎ位の、または女性の太もも位の乾燥した孟宗竹が強いです。実際に、叔父が使っていました。ロープもごっついローブでがっつりと結わっていました。
女性の太ももつっても、ピンからキリまでなんですが、まぁ、標準的な、一般的なと解釈して下さい。
つうことで、
190センチほどの竹を三本用意しました。
ロープ
ロープの長さは、だいたい竹の長さあれば十分です。若干短くても問題ないです。
つうか、竹の長さより若干短い程度が丁度いいです。
今回は、パラシュートコードを使います。
それほど太い竹を使わないので。
パラシュートコードの後ろに細い竹が写っていますが、パラシュートコードを要所要所で締める時に、こいつに引っかけて締め易いように用意したのですが、結局、使いませんでした!
トライポッド(三脚)の作り方=ロープワーク
ここから、実際に作って行くわけですが、ほぼ全部がロープワークになります。
トライポッドを作るといっても、三本の竹をロープでつなげる結び方の説明です。
デ、
百聞は一見にしかず、なんですが、画像と文章で説明しても、なかなか理解しずらい部分もあって、静止画像で見るより、動いている映像で見る方が理解しやすい場合もある、
ということで、
いつもの記事のように動画も用意しているのですが、画像と文章が先か?動画が先か?どっちを先にした方が理解しやすいか?
つうのが、わかりません(笑)
面倒くさいので、いつものように、画像と説明文のあとに動画を貼り付けます。
動画でサクッと見たい、という方は、下にスクロールして動画を見て、いまいちな部分は戻るという方が吉。
最初に左の竹にパラシュートコードを結ぶ
竹を三本並べます。
左の竹から始めます。
クローブヒッチかコンストリクターヒッチ(Clove Hitch or Constrictor Hitch)で結びます。
たがいちがいにパラシュートコードを動かす
たがいちがいって表現で合ってるかどうかわからないのですが、左の竹から中央の竹の下にパラシュートコードを通し、次に右の竹の上にパラシュートコードを通します。
そのまま、パラシュートコードを右の竹の下に持っていき、中央の竹の上に出します。
次に、その中央の竹の上にあるパラシュートコードを左の竹の下に通します。
これを5回か6回ほど繰り返します。
そうすると、こうなります。
縦に結わう
5回か6回互い違いを繰り返し、右の竹にパラシュートコードがある状態で、今度は縦に結わいます。
右の竹と中央の竹の間を縦にパラシュートコードを動かすわけです。
2回縦に結わいます。
右の竹と中央の竹の間を2回縦に結わったら、今度は中央の竹と左の竹の間を同じように、2回縦に結わいます。
あとは最後に左の竹に結んで終わりなんですが、ちょいとパラシュートコードが長めだったので、さらに縦に結わっています。
最後に左の竹にパラシュートコードを結ぶ
最初は右の竹にパラシュートコードを結んで始めましたが、最後も右の竹で終わります。
最初と同様にクローブヒッチかコンストリクターヒッチ(Clove Hitch or Constrictor Hitch)で結びます。
パラシュートコードの末端処理をする
これで終わりなんですが、念のため、パラシュートコードの末端処理をします。
止め結びします。
別名、一重結び、オーバーハンド・ノット。
竹の組み方
ロープが結い終わったら、実際にトライポッド(三脚)の形に竹を広げるのですが、その組み方は、画像の通り。
ちょこっと捻るとこの形になります。
完成
竹のトライポッド(三脚)の完成。
どこから見ても三角形にしないと、バタンと倒れます。
足を狭くすれば高い、足を広くすれば低いトライポッドになります。
使い方
アウトドアのトライポッドの使い方というと、トライポッドの大小は考えないとして、
- 調理に使う。ダッジオーブン吊るす。クッキングポッド吊るす等。
- タープのセッティング。ペグ打たない場合やガイドライン張らない時とか。ブッシュキャンプとかかな。
- テントを吊るす。物凄く限定されたテントのみ該当。
- テーブルを作る。2つのトライポッドに竹なり木を横たえるとテーブルになる。
- 椅子を作る。もう一本追加してブッシュチェアが作れる。
- 物掛け。リュックやバックパックや靴や小物を掛けられる。
- 洗濯物干し。2つのトライポッドにロープ張れば出来る。1つでも可。
ざっと、これくらいかなぁ。ファミリーキャンプ向けではないかな(笑)
それと、こいつのいいところはですね、基本的に、現地調達して作るので、そして、最後は薪になるので、トライポッドのために何も持っていかず、何も持って帰らずの、ウルトラライト越えなところ。
まぁ、好みです(笑)
実際に使ってみる
そんなことはどうでもよくて、
実際に使ってみました。
ポーランド軍テント(ポンチョテント)を吊るす(笑)
こいつはワンポールテントなんですが、とにかく狭い!
おまけに、わたしのやつは一番小さいSサイズ(160-170)なのでポールが邪魔!
気の効いたショップはサイズ別に明記してくれますが、ほとんどのショップは、そんなことせず売っちゃうので、届くまでどのサイズかわからないというミステリアスアイテムだったりします。
つうか、ポーランド軍テント(ポンチョテント)はサイズ別に大小があるって知ってる人の方が少ないのかな。
デ、
使い方の「テントを吊るす」に該当する使い方なんですが、これに該当するテントって、おそらく、このポーランド軍テント(ポンチョテント)くらい。
山に行くと、木があるので、リッジライン張ったり、上の方にある木の枝にパラシュートコード引っかけて、それで吊るしたりも出来るのですが、山行くと竹なり倒木があるので、それならトライポッド作った方が便利じゃねぇかな、とか思って。
なので、竹のサイズもこれなんですよ(笑)
ジャストサイズでした。
ポーランド軍テント(ポンチョテント)の張り方は逆になってます
ポーランド軍テント(ポンチョテント)を吊るす予定はなくて、画像を撮影している時に、竹トライポッドだけだと寂しいなぁ、と慌てて取り出して吊ったのですが、表裏が逆でした!
こいつはですね、ポンチョとしての表(肩の部分にあるビラビラがある方)同士をつないでテントにする仕様ではなく、裏側同士をつないでテントにする仕様なんです。
そういう風に出来てます。
撮影していて「?」となりましたが、そのままにしています(笑)
ポーランド軍テント(ポンチョテント)をセッティングする時は、表裏に注意して下さい。ボタンも二度穴に通す仕様です。いずれ別記事でセッティング方法は投稿します。
たぶん。
★2017.07.19 ポーランド軍テントの張り方等の記事を投稿したのでリンクしておきます。
プラシュ・パラツカ(Plash Palatka)は優れモノ
デ、
竹のトライポッドで吊ったポーランド軍テント(ポンチョテント)の後ろ上部に写っているのは、旧ソ連軍のケープ。ポンチョですね。こいつもテントになります(笑)
似たようなので旧東ドイツ軍のポンチョテントがありますが、あれは、こいつのレプリカというか、昔の東側陣営ですから、旧ソ連軍のケープ=ポンチョ・テントから出来たやつ。
サイズは、旧東ドイツ軍の方が若干小さめ。
この旧ソ連軍ポンチョは、プラシュ・パラツカといいます。Plash Palatka。ロシア語(キリル文字)だとПлащ-палатка。
ポンチョとテントって意味だったかなぁ。なんかそんな意味で、ロシア語をそのまま英語に直訳しているはず。ポーランド軍テント(ポンチョテント)も東欧の人は「プラシュ・パラツカ」と言ったりしてますね。
出来はですね、旧東ドイツ軍のやつの方がいいです(笑)
出来がいいというか、四隅に鳩目が付いているのですが、旧東ドイツ軍のやつは金属製なんですがプラシュ・パラツカは「皮」です。最近のは金属製らしいですが、売られているのは、ほぼ皮バージョン。
ボタンも、旧東ドイツ軍のやつは金属製ですが、プラシュ・パラツカは、木製のトグルボタン(笑)
ちょ!
生地は100%コットンでヘビーデューティーで、極寒のロシアで使うやつですから、頑丈です。
そして、アホみたいに安い。
旧東ドイツ軍のやつは高いというに。
何にでも使えます。グラウンドシート、タープ、テント、ハンモック、ボート、風呂敷、簡易寝袋などなど、屈強なロシア人(イメージ的にはエメリヤーエンコ・ヒョードル)がガンガン粗い使い方するやつですからね、気兼ねなく使えます。
ロシア人というと、デカいイメージありますが、こいつは一辺180センチなんです。なんで2メートルにしなかったんだろう?
独特な畳み方をして、肩から斜めにぶら下げて持ち歩くんですよね、昔のロシア人(の軍人)。
そんなこともどうでもよくて、
こいつを自家製グリーンランド・ワックスでガチガチに防水処理していて、それを張っていたのです。
防水処理能力が凄すぎて笑いました。グリーンランド・ワックス塗り過ぎ!
ポーランド軍テント(ポンチョテント)とペアで使う予定だったので、こんな感じかな、せっかくなので張り直しました。
トライポッドがあったので、簡単でした。
ムササビウイングなんて目じゃないです(笑)
あれ買うくらいなら、プラシュ・パラツカを15枚買う。
それでもお釣りが来る(笑)
んで、
Sサイズ(160-170)だったので、ローコットがギリで入りました。
寝ると、足は幕に当たります(笑)
どのみち、このポーランド軍テント(ポンチョテント)は、このままだと日本じゃ使いずらいので(基本的に冬季限定になる)、日本仕様に改造する予定なので、Lサイズを買おうと思っています。(追記:改造の必要はありませんでした!物凄く完成度の高いテントっす)
同じ理由で米軍のシェルターハーフ(パップテント)も。こっちは一枚だけ追加予定。
以上、旧ソ連軍ケープ=ポンチョ・テントのプラシュ・パラツカ(Plash Palatka)については、余談でした。
竹のトライポッドの作り方一部始終動画
余談が長くなりましたが、実際のメイキング映像は以下になります。
ロープワークつっても、同じようなこと繰り返しているだけなので、画像より動画を見た方が早く理解できると思います。
ぶっちゃけ、
結び方なんて、ガッチリしていれば何でもいいと思います(笑)
と、
まぁ、
そんな「簡単に出来る自作アウトドアツール 竹のトライポッドを作る」でした。
ってなことで。