グレンスフォシュ・ブルークスやハスクバーナではない、ホームセンターで買った手斧があって、標準でペラペラなシースが付いていました。
こいつが貧弱で、「とりあえず、刃を隠しておきますね」なシロモノ。
手斧自体は頑丈で、日本だと鉈の方が便利だったりするのですが、薪を割ったり庭木の剪定時の枝払いの時に、わりかし、役に立ちます。
太い丸太だと、手斧だと、どうしようもないですが、サクサクとクサビを作って打ち込めば、割れないこともない。でも、そういう時は、デカい薪割り斧を使う(笑)
アウトドアの遊びでも、ナイフでチマチマと削る時が面倒な時には、手斧でザクザク削ったりして、あと細かいことはナイフね、みたいな使い方が出来て便利なツールではあります。
遊びというのは「形」から入る、または大事なことだったりするので、グレンスフォシュ・ブルークスやハスクバーナの斧が欲しいところではありますが、その予算があるなら肉を買う!方なので、性能的に全然問題のないホムセン手斧で十分なわけです。
そんなことはどうでもよくて、
そんな手斧のシースを作りなおしました。
革を縫うの面倒くさいなぁ~とか思っちゃったので、縫わないでカシメを打ってやりました。
縫うより全然楽勝です。
手斧のシースなので、ナイフシースよりラフに作れるのもいいですね。
そんな、簡単レザークラフトというよりも、手抜きレザークラフトな手斧用革シースの作り方です。
簡単レザー手斧シースの作り方
作業工程は以下の通りです。
以前のナイフシース作りの記事では書くのを省いた工程も入れています。
なので、工程は多くなっていますが見た目だけです。やることは、ナイフシースより少ないです。
- 型紙を用意する(別に無くても問題ないです)
- 革を型に合わせて切る
- 床面の処理をする
- 銀面と床面に防水処理をする
- 革を接着させる
- 接着面のコバ処理をする
- 革に穴を開ける
- カシメを打つ
- ジャンパーホックを取りつける
今回は、床面処理やコバ処理も工程に入れているので多くなっているように見えるだけです。
基本的には、型紙用意して、革を切って、接着して、穴を開けて、カシメとジャンパーホック打って終わりです。
週末の土日でやりましたが、実作業時間は半日です。
接着剤を乾かす時間に一晩使ったので土日。
手斧シースを作るので頻繁に手斧を取扱ます。型紙作る時など。また、革を切る際には革包丁やカッターナイフなどを使用します。刃物で怪我をしないよう注意しながら作業しましょう。
型紙を用意する
シースのデザインが一番悩むところだと思います。
色々な画像や動画などを見て「あ、これいいなぁ~」とか思うはず(笑)
レザークラフトに慣れている人なら、どんなデザインのやつでも楽勝だと思いますが、そうでない人は、シンプルイズベストで簡単なやつがいいです。
作業も楽だし(笑)
今回は、とにかく短時間で簡単に作りたかったのでシンプルなやつにしました。
また、手斧の刃の真後ろの部分は、アウトドア遊び時にペグとかを打つハンマーとして使うので、そこは剥き出しになるような、シースをしたままでもペグとか打てるようなデザインのやつを、
画像とか動画で色々と調べました(笑)
ちなみに、プロの山仕事をする方も手斧は必須ですが、ハンマーとしての使用頻度の方が高いらしい(クサビを打つとか)。
ほんで、
デザインをもとに型紙を作ります。
革を型に合わせて切る
作った型紙と同じ形に革を切ります。
形を革にけがいて切るわけですが、面倒くさいのでペラペラA4用紙の型紙を直接革に置いて、ボールペンでけがきました。
床面の方がいいかなぁ。
銀面でやっちゃったので、ズルッとボールペンが滑って切らない場所にもインクが付いたりしましたが、気にしないことにしました。
切るのはカッターナイフでやります。
刃の当たる中子も切り取ります。
床面の処理をする
切り取った革の床面処理をする前に、必要な箇所のヘリ落としとコバ磨きをやってます。
接着する部分の切断面は、あとで微調整するので、その時にやります。
デ、
中子を接着する部分を除いて床面処理をします。
トコノールを塗って磨く!
あ、折り目のとこは彫刻刀で削ってます。トコノールが入り込んで綿棒でシコシコと処理しましたワ。
銀面と床面に防水処理をする
ナイフシースの時は完成後に行いましたが、使うワックスがFix’n Wax(フィクシンワックス)なので、ここでやっていいだろうと、この時点で防水処理を行いました。
防水と保湿。
Fix’n Wax(フィクシン・ワックス)を塗ったあと、ドライヤーをあてて浸透させます。
これなぁ、
昔はですね、ナイフ専門誌のメンテナンス記事とかで、革シースにオイルを塗ったあとにドライヤーとかあててはダメって書いてあったりしたんですよ。
オイルじゃなくFix’n Wax(フィクシン・ワックス)使うのでガン無視ですけど。
別に問題ないです。
まず、床面からやります。銀面からでもいいです。どっちでもいいです。
床面の次は銀面を行います。
銀面に関しては、二三度やってます。
表側だけに。
革を接着させる
革の床面に中子を接着させます。
片方ずつやります。
まず、こっちから。
あ、刃の当たる中子の他に、別に小さい中子を作っていて、こいつは中子の下の方に取り付けるのですが、手斧の刃の下の部分が引っかかるように配置します。
止め具が外れても、すぐには抜けないというか落ちないためのセーフティーとして。
絶対落ちないわけじゃないのですが、念のために取り付けています。
最初から中子を切るときに、そういう形で切り取れ!って話ですが、端切れを使ったので別々です。
真上の画像で、一か所だけ銀面ありますが、それが小さい中子です。
端切れ使ったら、いい形にするにはこうするしかなかったので(笑)
クランプでガッチリと固定します。
1時間くらいしたら、片方の接着面にも接着剤を塗って閉じます。
さらにガッチリとクランプで固定します。
一晩置きます。
なので、この作業後に寝ました。
接着面のコバ処理をする
接着後、接着面の切断面等の微調整をやります。
コバとかガタガタなので、均一になるよう革を切ったりします。
耐久性とかには、そんな関係ないと思います。
見た目というか、そういう部分だと。
なので、
海外の人とか、コバ処理どころか床面処理すらしなくて作っていたりします。
装飾品じゃなくて道具ですからね、気持はわかる。
細けぇことはいいんだよ!
全開ですからね、特にアメリカ人(笑)
でも日本人なので、これくらいはやっておこうと。
微調整した部分のヘリ落としやコバ磨きもここで一緒に行います。
革に穴を開ける
微調整が終わったら、カシメやジャンパーホックを打つための穴を革に開けます。
革に穴を開ける道具として、ポンチとかハトメ抜きという専用の道具があるのですが、全然役に立たないですよ。
2.5ミリの革を使っているのですが、中子挟んで接着しているので単純に7.5ミリ、接着剤の膜も多少は関係するでしょうから約8ミリくらいの厚さになります。
ポンチで穴を開けると、結構深く刺さるので、穴が大きくなり耐久性が弱くなります。
それより、深く刺さるので、抜くの大変ですから(笑)
なので、
電動ドリルで穴を開けました。超楽勝!
ジャンパーホックを打つ箇所は2.5ミリの1枚部分なので適正な大きさになっていますが、ハトメを打つ箇所、下の画像の一番下の穴、でかいでしょ。ポンチでやるとこうなります。
最初から電動ドリル使えば良かった。
止め具のジャンパーホックを取りつける穴は、タイトにした方がいいです。ループの方ではなく、本体に開ける穴の位置のことです。
ここがゆるゆるだと、シースがガタつきます。
タイト、つまりキツメにやっても革なので問題ないです。
カシメを打つ
穴にカシメを差し込み、ハンマーを打ちつけ固定します。
縫うのに比べ、超楽勝な工程です。
ジャンパーホックを取りつける
カシメを打ち終わったらジャンパーホックをハンマーで取りつけます。
とりあえず、
これで完成です。
出来上がったレザーシースに手斧を入れる
出来具合を確かめるために、出来上がった手斧のレザーシースに手斧を入れて確認します。
ジャンパーホックもタイトで、ホックを止めるとガッチリと固定されます。
問題なし!
完成
ということで、手斧レザーシース完成です。
デザイン(形)でアレコレあるんですが、マ、いっか、と。
チープで雑な作り(ボールペンでけがいた後残ってるし)ではありますが、純正のペラペラシースより頑丈なものが出来上がりました。
ちなみに、
純正品のペラペラシースはこんなやつでした(笑)
手斧の革シースを作る一部始終動画
そんな手斧の革シースを作る動画は以下になります。
上で書いてきた内容を随分とカットした動画、というのは内緒。
デザインした時の形と完成した時の形が逆だと気付いた方はいらっしゃるでしょうか?
ええ、逆なんですよ(笑)
けがく時に型紙の裏表を逆にしちゃって・・・
でも、左利きなので問題ないという。
と、
まぁ、
こんな感じの「簡単レザークラフト アウトドア手斧の革シースを作る」でした。
もうちょっと丁寧に作ることを心がけよう・・・
ってなことで。